InterPointer & InterVibrator


InterPointerとInterVibratorのコンセプト

 現代社会において、各種講演会や報告会など、プレゼンテーションの機会はますます増加しています。 プレゼンテーションとは講演者と聴衆の対話であり、自分の発想や考え方を人々に理解してもらうことです。 しかしプレゼンテーションは基本的に講演者から聴衆への情報伝達により相手を説得することを明示的かつ最終的な目的としています。 そのため現在行われているプレゼンテーションの多くが同一空間における対面コミュニケーションでの形式であるにも拘わらず、会話での対面コミュニケーションと比較して間がつかみにくく一体感を感じにくいなどの非対面コミュニケーションに似た問題が見られます。 このことから、相手とのつながり感を支援する技術を開発することは、対面でのプレゼンテーションにおけるコミュニケーション支援にも有効であるといえます。

InterPointer & InterVibrator

 InterPointerInterVibratorはプレゼンテーションを支援するための身体的引き込みシステムです。 InterPointerはうなずき反応のタイミングをLEDの発光により視覚情報として提示しており、指示部の強調効果があります。 InterVibratorはうなずき反応のタイミングを振動モータにより振動刺激として提示しており、視覚の代替としての効果があります。 さらに、InterPointerとInterVibratorを統合することにより、視聴覚情報との相乗効果など、単体での使用以上の効果が期待されます。

InterPointerとInterVibratorを使ったプレゼンテーション

 講演者は、システムのうなずき反応を知覚することで、間合いがとれ、安心感を得ることができると同時に聴衆に聞き取りやすい話し方ができます。 聴衆は、講演者と同じタイミングで提示されるうなずき反応を知覚することで、話の間がわかりやすくなり、一緒に聞いている感覚が得られ、集団引き込み効果により強く場に引き込まれます。 講演者と聴衆は、システムを介して互いに引き込み合うことで身体的リズムが共有され、一体感が深まり、インタラクティブなプレゼンテーションを実現することができます。
 本システムは、講演者の身体的引き込み動作や指示動作などの身体動作および聴衆の聞き手身体動作などを阻害することなく、本来のプレゼンテーションを生かしたまま、 講演者と聴衆の自発的な身体的インタラクションを促す(きっかけを与える)ことで一体感のあるインタラクティブな場の生成を支援する、これまでにない全く新しいプレゼンテーション支援システムです。


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